以前に人喰い生人さんに教えてもらって読み始めた西尾維新の戯言シリーズ、約一年かけて読み終わりました。あとがきによれば大体二百万文字、史記が五十二万文字ですから単純に比較はできないですがとても長いお話でした。長いと言っても一度ページをめくりだすとトイレに行くのも我慢したくなるほど続きが楽しみだった作品だったと思います。読み始める前、イクヒトさんにはあまり合わないかも、翻訳小説のようで読みづらい、などご自分のキャラのモチーフにしたぐらいお好きな作品だから薦めてくれたのに、気に入ってくれるか心配そうなのがちょっと可笑しかったのを覚えています。
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| 実はこの表紙 |
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| イクヒトさんのファッションはこの人が元なのかと思っていました |
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| イクヒトさんが描いてくれたdreiさんのドット絵です。ありがとう! |
この物語は終始語り手の「いっくん」 の視点で進んでいきますが、個性ある多くの登場人物達がいっくんの知らないところでそれぞれが主人公の物語が進んでいたことが推察できます。この戯言シリーズは語られなかった物語達の一つに過ぎない事が読んでいてよくわかります。イクヒトさんと話のあったヒストリエも、私達はエウメネス達が迎える悲劇的な結末を知っていますが、結末を知っていても面白さは全く損なわれることがありません。残酷な言い方ですが、人間は他人が血や涙を流す過程を見るのが好きだからです。「いっくん」も幾度も凄惨な目にあい、何人かは救うことも出来ず、誰も傷つけることが出来ませんでした。そんな弱い彼がもがいて苦しんで失っていくのを読んで、初めはとっつきにくかったいっくんの語りも、巻を進めるにつれどんどん惹き込まれていきました。
物語の終盤、世界の終わりは人の数と同じだけあるといういっくんの言葉があります。自分にはどうしようもない大きな力が働いている世界で、それでもなんとか彼は自分の小さな物語を終わらせました。それによって救われた何人もの人達の幸せが、表紙の四つ葉のクローバーなんじゃないかなと思っています。
イクヒトさんこんな素敵な作品を教えてくれてありがとうございます。イクヒトさんの元ネタのキャラは外伝にも出ているみたいなので、そっちもまた読んでみようと思います。




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